ドラッグストア勤務を経て、リファラル採用で入社。専門性に特化した薬剤師をめざす
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薬局業務だけでなく、学術研究の推進や認定薬剤師取得にもチャレンジ
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2023年4月に中途採用にて、総合メディカルに入社した井上さん。そうごう薬局 田沼店の薬剤師として、薬局での調剤や服薬指導、在宅医療に取り組みつつ、リサーチプロモーターとしての役割も担っています。
リサーチプロモーター(学術研究推進担当者)は、総合メディカルにおいて、研究倫理指針に基づいた社内の学術研究および研究者を支援しています。社内研修を通して、研究計画書の書き方や倫理指針、個人情報の取り扱いなど、必要となる知識・スキルを身につけた社員が担っています。「当社の学術研究を発表する場として、年に1回社内で開催される学術大会『ファーマシーフォーラム』があります。リサーチプロモーターは学術大会で発表をめざす薬剤師や薬局事務職の社員に対してデータ収集・分析・発表を支援しています。
たとえば、各地区の薬剤師が『こういう研究をやりたい』と立案した研究計画書を精査して、やりたい目的と合った研究内容になっているのかなどをアドバイスするのが役割です」 -
また、井上さんは自ら手を挙げ、「日本くすりと糖尿病学会」が認定する「糖尿病薬物療法認定薬剤師」の資格取得をめざす社内の育成プログラム「薬剤師活躍支援プログラム(糖尿病)」に参画することになっています。
「生活習慣病である糖尿病は、早期からケアに携わることが重要です。糖尿病に関する専門的な知識があれば、糖尿病になってしまう前の段階から、病気にならないよう薬剤師としてサポートできるのではないかと考え、プログラムへの参加を決めました」
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認定資格を取得した後は、その地域の薬剤師が糖尿病の患者さんにより質の高い薬学的管理を提供できるよう、薬剤師の育成に対する貢献も求められています。
薬局業務だけでなく、薬剤師としての新たな分野に幅広くチャレンジする井上さん。さまざまな経験を通して、自身がめざす専門性の高い薬剤師像に向かって、日々着実に成長しています。
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目標とする専門性の高い薬剤師に近づくため、リファラル採用で総合メディカルへ
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学生時代は製剤学研究室にて、体内での薬物分布を制御することで薬物の効果を最大限に高め、かつ副作用を最小限に抑えることを目的とした技術「ドラッグデリバリーシステム(DDS)」について研究。卒業後は薬剤師として大手ドラッグストアに入社し、新店舗の開局の立ち会いに携わったり、管理薬剤師に就任したりと経験を積みました。
「保険薬局を併設したドラッグストアだったので、薬局薬剤師としての業務はもちろん『モノを売る・売上を作る』という、いわゆる物販も中心業務でした。たとえば、商品の補充や品出しから始まり、メインの売り場を作るなど物販に関する一連の業務を担当していました」
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ドラッグストア業界では、基本的には薬剤師ひとりで店舗全体の運営ができるようになるために、医薬品をはじめとする商品全般の販売、調剤業務のほか、レセプト関連の保険請求業務などの事務作業まで幅広く担当してきました。
「薬以外の日用品をお求めに来るお客さんも多いので、調剤業務で混み合っていない時には、売り場に出ていました。『泡切れがいいのはどの洗剤なの?』などお客さんからの商品に関する質問にお答えするなど、物販業務にも力を入れてきました。そこがいわゆる単体の保険薬局と異なるところですが、もともと私は人と話をすることが好きだったので、自分に向いているなとは思っていました」
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そんな井上さんが転職を考えるようになったきっかけは、妻からのリファラル採用の声かけでした。総合メディカルでは、社員から人財の紹介を受ける「社員紹介制度」を導入しており、積極的にリファラル採用に取り組んでいます。
「総合メディカルで薬剤師として働く妻の様子を見ていて、医療機関や医師との関係性が深く、処方の意図などの相談や提案がしやすそうだと感じていました。今後、自分の強みとして、専門性に特化した薬剤師になりたいと考えていたので、医療機関や医師とタッグを組んでやっていける薬局で働くことは大きな魅力でしたね。
リファラル採用だからといって、選考方法は変わりません。通常の中途採用と同様、エリアマネージャーなどとの面接を経て、入社に至りました」 -
また、自分自身が患者としてそうごう薬局を訪れた際、雰囲気のよさを感じていた井上さん。患者さん目線を大切にするスタッフの姿を見て「ここなら、今まで以上に患者さんに寄り添いながらよい関係を築いていける」と感じたことも入社の決め手だったと井上さんは語ります。
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前職で培ったスキルを活かしつつ、新たな視点と働き方で地域に貢献する薬剤師に
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総合メディカルに入社し、2024年の春で1年を迎える井上さん。入社から日が浅いながらも、調剤薬局という新しい環境で、リサーチプロモーターとしての業務や、学術研究を推進する役割や、糖尿病の認定資格をめざすなど、前職では経験できなかったことに果敢にチャレンジし、地域に貢献できる薬剤師をめざしています。
「前職のドラッグストアでは、論文を出したり学会発表をしたりという、研究的な視点を業務中に持つことはありませんでした。薬剤師として研究に携わっていくことで、これまでにない新たな視点を持てるようになったと思います。店舗業務や患者さんとの関わりに関しても、その新たな視点を取り入れて実践している感じですね」
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患者さん一人ひとりに寄り添うことを大切にしている総合メディカルだからこそ、その患者さんの問題を解決に導くため、原因を追求し、分析して考える視点が加わったのが、大きな変化だと井上さんは語ります。
「ドラッグストアでの接客経験から患者さんにお声がけし、患者さんの問題を分析しながら一般用医薬品やサプリメントの購入につながったことも、自分のこれまでの経験が活かせるんだという自信にもなりました」
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前職で培ってきた接客スキルを活かしつつ、薬剤師としての専門的な知識に、分析して考える視点を加えることで、患者さんの声に耳を傾け、より患者さんそれぞれに合った提案を実践しています。
そんな井上さんは、前職では店舗の運営をひとりで担っていたこともあり、総合メディカルに入社後しばらくは「全部自分でやらなくては」と抱え込みすぎるところもあったと振り返っています。薬局長の言葉をきっかけに、今では周りに頼ることも増えてきました。「転職したばかりで頑張りたい気持ちが強すぎて、全体を俯瞰して見ることができず、気づかないうちに頑張りすぎていたことがありました。それに薬局長が気づき、『ここは任せてもらって大丈夫だから』と何度も声をかけてくれました。そこで全部ひとりでやらなくていいんだと気づくことができましたね」
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それぞれの職種でできることを分担しつつ、効率よく薬局を運営していくこと。みんなが無理なくできる範囲でお互いを気遣いながら仕事を進めていくこと──これは総合メディカルに入って身についた働き方です。信頼関係が構築されていることから、お互いが安心して頼ることができ、働きやすさにつながっています。
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互いに支え合い、高め合える環境で成長し、より専門性に特化した薬剤師をめざす
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そうごう薬局では、患者さんが来局された瞬間からチームワークが発揮されていると井上さんは語ります。
「まずRCS(総合メディカルにおける薬局事務職)が受付をします。混んでいる時は患者さんへ時間がかかることを説明するなど、その時々に応じた接客対応をしてくれるので、その間に薬剤師は調剤業務に専念することができます。前職ではすべてひとりでやっていましたが、現在は役割分担により効率的に仕事ができていると感じています」
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さまざまな業務を担うドラッグストアでの勤務と比べると、薬剤師としての業務に集中することができる現在、薬に関する知識や疾病についての勉強をする機会が増えたという井上さん。一緒に働く薬剤師がいることで、互いに知識を共有できることも、薬剤師としての成長につながっています。
「他の薬剤師の視点や知識を吸収できるようになり、学びに対する姿勢が変わりました。また、医師や看護師など、薬剤師以外の医療従事者と接する機会も増えたことで、薬剤師としてより高い専門性を身につけていきたいと思うようになりました」
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まずは参画する「薬剤師活躍支援プログラム(糖尿病)」を通して「糖尿病薬物療法認定薬剤師」を取得し、さらに自分の興味のある分野の専門資格にも挑戦し、専門性を自身の強みにしていきたいと井上さんは語ります。
「自ら積極的に学び、薬剤師としてのスキルを高めていくことで、患者さんに貢献していきたい人にこそ、総合メディカルの環境は向いていると思います。薬剤師をはじめ、スタッフそれぞれが互いに支え合い、高め合える環境だからこそ成長し続けられると信じていますから」
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薬剤師としての専門性を高めつつ、井上さんはスタッフや患者さんとのコミュニケーションを通じて成長を続けています。新たな環境で幅広い業務に取り組むその姿から、今後も目が離せません。
※ 記載内容は2024年1月時点のものです
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