よい医療は、よい経営から
薬局をネットワークで結び、質の高い医療を目指す
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企業の枠を超えて薬局が連携
740店舗以上のノウハウを地域の薬局に共有したい-
桒原 「総合メディカルは、『そうごう薬局』を、全国に740店舗以上展開しています。薬局の経営を通して、これまでさまざまな知識や技術、手法を培ってきました。そして今後は、地域に根付いている薬局の皆様にも、我々のノウハウがお役に立てる部分があればそれを取り入れていただき、地域医療の発展に寄与できたらと考えています」
総合メディカルが提供できるノウハウは、多岐にわたります。
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桒原 「たとえば、薬品の仕入れを細かくサポートしたり、在庫数の調整が必要になった場合には我々が買い取ったりといったことも可能になります。他にも、薬剤師・事務職員の派遣・紹介、スタッフへの研修のサポートなども行うことができます。マナーなどの基本的な部分から、薬剤師職における専門的な部分まで、さまざまなスキルを身につけられる研修を提供しているのです」
『よい医療は、よい経営から』というコーポレートコンセプトのもと、医薬品仕入れから人財育成まで、薬局の経営全体に対してトータル的にサポートし、現在は7名の営業メンバーが所属している地域ネットワーク推進部。桒原さんは、シニアマネージャーとしてメンバーのマネジメントを行っています。2021年5月から本格的に提案活動を開始して地域の薬局とのネットワークを確実に拡大させています。
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桒原 「私たちが目指すのは、地域の薬局みんなで互いに手をつないでいるという状態。現状、このように企業の枠を超えて薬局と薬局がオフィシャルに連携をするというのはめずらしいことですが、薬局の経営者から調剤精度を高めるための手法・システムや在宅医療の実施に関してなどの相談をいただくこともあり、地域の薬局と連携を図ることへの手ごたえを感じています」
今後も、参加する薬局の輪を広げていくことで、地域の患者さんのために活動している薬局との連携の強化を図っていきます。
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入社のきっかけは
「地域に根ざした、人とかかわれる仕事がしたかった」-
桒原 「もともと私には、2つの想いがありました。ひとつは、地域に根ざした仕事がしたいということ。もうひとつは、人と関わる仕事がしたいという想いです。大学で薬学部に入学し薬剤師資格を取得したので、就職活動の際は、資格を活かしながらその2つを実現できる場所を探しました。その結果行き着いたのが、総合メディカルだったのです」
桒原さんが就職活動をしていた当時は、地域のドラッグストアには調剤薬局部門がほとんどありませんでした。病院に所属する薬剤師と比較して、より地域に根ざしながらドクターとしっかり連携して働くことができる調剤薬局が最適だと桒原さんは判断したのです。
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桒原 「数ある調剤薬局の中でも、クリニックとマンツーマンで薬局を経営していくという、総合メディカルの出店形式を魅力に感じました。ドクターと密に連携しながら業務が進む様子が、私の希望するイメージと合致していたんです」
こうして入社を決めた桒原さん。入社後は、グループ会社の薬局に出向します。彼は入社後の3年間で、3店舗の調剤薬局で業務を経験しました。いずれもクリニックの隣に位置する店舗だったため、ドクターとの密なやりとりを行うことができる環境だったといいます。
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桒原 「とくに最初に配属された店舗は印象深いです。岐阜県の調剤薬局で、町で信頼されているドクターの横にある店舗でした。小さな町ですので、薬局で働いていると患者さんたちは顔を覚えてくださいます。スーパーで買い物をしていたら声をかけてくれるなど、地域の皆様と近い関係性で働く経験ができました。調剤薬局と地域の、理想的な関係性を経験できたと思っています」
その後、桒原さんは岐阜から名古屋へ行き、より大きな規模の調剤薬局で働くことになります。しかし薬局の規模が大きくなっても、岐阜県の最初の店舗で見た薬局と地域の関係性がずっと頭にありました。「地域に根ざす」ことを重要に思う桒原さんにとって、岐阜での経験はかけがえのないものとなったのです。
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人財育成部時代に社員研修の講師をする桒原さん
薬剤師という仕事のおもしろさを、後輩にも感じてほしい。
人財育成への挑戦-
桒原 「薬局長として大切にしていたのは、ドクターと双方向で情報共有を行うことです。ドクターからは、患者さんそれぞれの情報を共有していただきます。患者さんに対して薬局側が服薬指導など応対させていただくときに、ドクターの意向を把握しておくことで信頼性も高まりますので。
反対に、私たち調剤薬局からは、患者さんが薬局で話してくれたことがあれば共有します。患者さんが、ドクターの前ではいえなかったことを、薬局でこぼしてくださることもしばしばあるんですよね」情報のネットワークを作ることで、ドクターと連携しながら地域の患者さんをケアした桒原さん。患者さんにまつわる情報以外にも、医薬品の採用品目や収益について相談するなど、幅広く連携をとっていました。
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桒原 「私が当時関わっていた先生は、経験も情報も非常に豊富でした。そのなかで先生は薬剤師としての専門性を、敬意を持って私たちに求めてくださいます。だから、クオリティの高い情報を素早く正確にお伝えできるように、常に意識していました」
ドクターとの関係を深めるためにも桒原さんは、日頃から打ち合わせをするなかで、何気ない会話もしていたといいます。
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桒原 「そのことで関係が深まるのはもちろんですが、意外に業務上役立つこともあります。たとえば、処方箋を見て、その薬を出した意図をドクターに何気なく質問しに行ったことで、のちのちそれを患者さんと共有できることもあるのです」
調剤薬局の現場を経験した後、2018年からは人事本部人財育成部に異動します。薬剤師職の仕事から、次のステップに進んだのです。
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桒原 「薬剤師職をしっかり経験したからこそ、次は薬剤師という仕事の楽しさを多くの人に伝えたいと思いました。そこで、総合メディカルの後輩たちがよりやりがいを持って働けるように、育成や研修を担当したいと希望しました」
異動後、調剤薬局の現場で働くすべての社員が受ける研修制度をつくることに邁進した桒原さん。全店舗の社員を対象にした研修制度づくりは大変だったと語ります。
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桒原「現場にはそれぞれの状況があることをわかっているので苦労しました。現場が納得してくれない研修ならやらないほうがいいと思っていたので、各現場のマネージャーから話を聞きつつ、研修の意図を社員にしっかり説明するように意識しました」
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薬剤師からキャリアを拡大。
思い描いたことを実現させてもらえる会社-
桒原 「社外にコミュニティを広げていくという方向の事業は初めてなので、日々新しい発見があります。たとえば、調剤薬局に営業をする中で、『総合メディカルっていい会社だよね』といってくださる人がたくさんいらしたのが印象的でした」
励みになる声を受け、桒原さんは、現在のプロジェクトに大いなる可能性を感じています。
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桒原 「たくさんの企業と手をつなぐことができるかもしれないと思っています。連携したいという想いはあちこちにあるのに、今はまだ形になっていないというのが実情なのです。そこを形にしていくことで、薬局の経営者はもちろん、ドクターや地域の方々、また、就職先を考えている学生の皆様に、総合メディカルという会社の良さが伝わっていればと思っています」
総合メディカルの良さが世の中に伝わっていくことで、ひいては社員の中にも、自社に対する誇りが芽生えていけばと桒原さんは期待しています。
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桒原 「新しい部署ですので、これから参加店舗数をますます拡大していきます。営業メンバーも、サービスのメニューも、増やしていくことを考えていますね。客観的に見て、とてもいいサービスに取り組んでいると思っているので、積極的に輪を広げていきたいです」
薬剤師からスタートし、地域貢献の仕事へとキャリアを拡大してきた桒原さん。これまでの経験を振り返り、総合メディカルは思い描いたことを実現できる会社であると感じています。
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桒原 「人財育成部では、社員の『人のよさ』を心から感じました。すばらしい人がたくさんいる環境なので、周りに支えてもらいながらさまざまなキャリアアップができる会社だと思います。個々人のキャリアプランというのは、実際に働いてみて変わることも多々あると思いますので、まずは自分のやりたいことを一つでも見つけてください。それを、ぜひ総合メディカルで実現してもらえればと思います」
地域に根ざした仕事をしたい──確固たる思いを胸に奔走してきた桒原さん。新たな挑戦の舞台で、これからも、地域の人々の笑顔と健康を守っていきます。
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