薬剤師の可能性を広げたい──総合メディカルの手厚いサポートの中で感じる成長

Fukui Akito
2015年入社 #腎臓分野 #専門薬剤師 #薬局長も兼任中 

2015年に総合メディカル株式会社に入社し、学会発表や社外活動など幅広い活動を続けてきた福井 章人さん。2022年10月現在は社内認定専門薬剤師であるかたわら、薬局長としても活躍中。そんな福井さんが、これまでの歩みや仕事のやりがい、そして今後目指す姿についても語ります。

  • ▲そうごう薬局 西冠店の福井さん

    目指すのは「子どもに尊敬される薬剤師」患者さんや地域に対してできる限りのことを

    福井さんは腎臓分野の専門薬剤師であり、そうごう薬局 西冠店の薬局長でもあります。

    • 福井 「そうごう薬局 西冠店は、基本的に薬剤師は私を含めて4名、事務は3名です。日々の窓口応対はもちろん、薬局長として店舗の運営を行うのが私の仕事。具体的には、薬局店舗に関する変更の届出や資料作成、医薬品管理や各種加算・売上管理など、その他も臨機応変に必要な業務に対応しています」

      薬局長を務める福井さんは、スタッフの育成にも関わります。

    • 福井 「業務の基本はもちろん、それぞれのキャリアイメージに合わせた育成もサポート。現在の店舗スタッフは2年目と3年目の方ですが、すでに今後のキャリアを思い描いている方も少なくありません。

      そこで、たとえば薬局長を目指すんだったら届出に必要なものや流れを教えて実際に任せることもありますし、専門薬剤師を目指す方には新規在宅の契約関連や報告についてなど、それぞれのキャリアアップに必要な知識を業務の中で学んでいただけるように配慮しているのです」

      そんな福井さんは患者さんに対し「できる限りのことをしたい」と考え、日々の業務にあたっています。

    • 福井 「薬剤師として、単に薬の説明などを超えて、患者さんの困りごとやご相談にも関わることを大事にしています。たとえば、担当している患者さんで、お家の電気代が払えずに困っている方がいたら、ケアマネージャーと一緒に解決策を探します。

      一見、薬局とは無縁のようなことでもさまざまな職種の方たちの知識をお借りすることで解決できますし、また何かあったときに患者さんや他職種の方から相談しやすい関係づくりができると思っています。『薬のことしかやらない』というのは絶対だめだなって」

      福井さんの仕事の原動力になっているのは、お子さんの存在です。

    • 福井 「私は社会人として、また人として『仕事で自分の子どもに尊敬されたい』と願っています。だからこそ薬剤師として、自らの可能性を広げていくために、患者さんのためにできることは何でもやっていくことを大切にしています」

  • ▲専門薬剤師である傍ら、薬局長としても日々業務に励みます

    就職活動で抱いた調剤薬局への興味──離島の地域医療も経験し、現在へ

    大学生の福井さんは、当初、ベンチャー企業への就職を考えていました。

    • 福井 「はじめはヘルスケア分野のベンチャー企業を検討し情報収集していましたが、その過程で、調剤薬局にも興味を持つようになりました。調剤薬局の紹介やブランド化を行っているウェブサイトを見て、『薬局も色んなことをやっているんだな、おもしろいな』と感じ、調剤薬局を候補とするようになりましたね」

      調剤薬局を経営する多くの企業がある中で、福井さんが総合メディカルを選んだ理由は意外なものでした。

    • 福井「まずは、専門薬剤師の研修が非常に多く、充実していることです。実際入社してからも研修が多く、いいなと思っています。薬局で働くなら専門薬剤師になりたいと思っていたので、専門薬剤師の研修や制度が整っているということは大切なポイントでした。

      また、当時病院実習で一緒だった友人が総合メディカルを選んだことも大きかったです。ポジティブで上昇志向があり、とても尊敬できる友人でしたので、その人が選んだならば間違いはないと確信しました。一緒に働く人は大事だと思っていましたし、入社してからはさらに『社員の人の良さ』を感じています」

      入社後、福井さんは4つのそうごう薬局店舗を経験しました。

    • 福井 「入社してからは一貫して薬局店舗に在籍しています。1店舗目は対馬広域センター店で、長崎県の離島にある店舗です。この時からがん分野に興味があり、専門薬剤師を目指しました。2店舗目は対馬中央店です。合わせて5年ほど離島医療に携わりましたが、そこで結婚し子どもを授かりました。

      3店舗目は茨木豊川店。ここで腎臓分野の専門薬剤師の社内認定を受けました。こちらの店舗ではがんの患者さんより腎疾患や透析の患者さんが多く、腎臓分野に興味が湧いてきたことが理由です。また、認知症サポーター養成講座の講師として講演などの社外活動にも励みました。4店舗目が西冠店で、ここで薬局長になり、専門薬剤師でありながらマネジメント業務も行っています」

      薬局長として業務を行う中で、薬剤師に求められることについて感じることがあると言います。

    • 福井 「今までは『調剤薬局』ってひとくくりにされていましたが、健康サポート薬局をはじめ、専門医療機関連携薬局や地域連携薬局など、薬局の役割が明確化されてきました。薬剤師という職ひとつとっても、どんな専門性をもつか、どんな薬局を目指すのかなど、選択肢が増えている現状です。

      薬局機能のすみ分けが進むことで、今後の薬剤師にはより患者さんの気持ちに寄り添うことが求められると思います。それぞれの患者さんに対して最適な治療を行うためには、添付文書上やガイドライン上での情報では足りない部分もあるからです。その意味でも、コミュニケーションを意識することは、業務において非常に大切だと考えています」

      患者さんの情報を多く得たうえで、より最適な治療へと導くのも薬剤師の専門性と言えるのかもしれません。

  • ▲研修は受ける側にも、実施する側にも

    充実したサポート体制でキャリアアップ──専門薬剤師になれる環境

    7年間の薬局勤務の中で、福井さんには印象的だった事柄が3つありました。

    • 福井「1つ目は、専門薬剤師の研修とサポートの手厚さです。対馬でがんの専門薬剤師を目指していた頃は実は悩むことがあって『患者さんの病気も、検査値も、何を話したらいいかも分からない。だったら先生に全部お任せするのが一番なんじゃないか』と考えてしまう時期がありました。

      しかし、研修を受けていく中で、病気が分からないなら、どこからどのように情報を得るか。検査値が分からないならどうするか。など、具体的に患者さんや先生との関わり方を学び、さまざまなアプローチ方法を教えてもらったので 『薬剤師として責任を持って対応しなければ』と決意できたのです。実際、研修や勉強会の内容を活かして患者さんや先生に伝え、それが薬や治療方法の変更につながり、症状が緩和された例もありました。この経験が大きな自信につながっています。

      2つ目は、自分で動くことの重要性。悩んでいた時期はどこか人任せにしていましたが、数々の研修を経て『自分からももっと病院に働きかけなければ』と決意しました。そこで、薬剤部長さんにもっと薬局と病院で連携ができないか相談したところ、さまざまなカンファレンスに呼んでくれて。先生や薬剤部の方々と直接話ができる環境を作ることができたのは大きかったですね」

      福井さんにとって印象的だった事柄の3つ目は、総合メディカルが現在、全国的なミッションとする「在宅医療への取り組み」に関係しています。

    • 福井「3つ目は総合メディカルのチームワーク力。在宅医療への取り組みに対して、医業支援事業部門の営業の社員に相談したところ、一緒に先生のところへ話に行って、クリニックとの連携強化を図ってくれて。結果そのクリニックの在宅を担当することになりました。薬剤師あるいは薬局単体ではなく、他部署の営業チームと連携して取り組むことができるので、大変心強いです」

      働く社員をさまざまな形でサポートするのは、事業展開を幅広く行っている総合メディカルの強みでもあります。そのサポートのおかげで、社内認定専門薬剤師の認定試験においても特別な準備は必要ありませんでした。

    • 福井 「総合メディカルには、薬剤師階層別OJT教育システム『GOES』があり、専門分野も付随して勉強できるのです。学習ツールは全社員がいつでも見られるようになっていて、これを活用して毎年勉強し、さらに日々の業務で必要な知識も得ていました。だからこそ、研修の事前・事後課題のほかに特別な準備をしなくても、認定試験を突破できたんだと思います」

  • ▲患者さん一人ひとりに対して真摯に向き合います

    これから入社する若い薬剤師に期待──ともに切磋琢磨していきたい

    福井さんは今後のビジョンとして、学会発表を行った内容の研究を進めたいと考えています。

    • 福井 「鎮痛剤のNSAIDs、利尿剤、RAA系降圧剤(レニンーアンジオテンシンーアルドステロン系)の3剤を併用した場合、急性腎障害のリスクが上がることが報告されています。そこで私は、患者さんの薬歴をさかのぼって関連データを収集し、解析。今後、対象患者さんに対してどのようにアプローチできるか研究を重ねて、全国的に広げていきたいのです。

      日本腎臓薬物療法学会で発表したのも、大学の先生や病院の先生、全国の薬剤師とのつながりを作り、共同研究につながればという想いがあったから。それもあって、学会や勉強会へは積極的に参加しています。総合メディカルには学会発表や研究についての相談やサポートを行ってくれる学術情報部があります。これから入社される若い薬剤師にも専門薬剤師の認定取得にどんどんチャレンジしてほしいですし、研究も一緒にしていきたいですね」

      ともに働くメンバーにはどんどんチャレンジするとともに、わからないことや悩みはそのままにしないでほしい、と語る福井さん。

    • 福井 「総合メディカルには、新人の相談役となる先輩を設定する『ブラザーシスター制度』があるのも特徴的です。相談できる存在が身近にいるので、わからないことは遠慮でず何でも聞いてほしい。それによって、その後の成長や仕事の質が大きく変わってくると思うので、特に1年目はそれを意識してほしいと考えています。

      実はブラザーシスター制度では、月に1回、懇親会費の支給があるため、たとえば一緒に食事に行って悩みを聞くといったこともしやすいです。今はコロナ禍でなかなか難しい部分もありますが、私も対馬にいた頃は毎月のように飲みに行って悩み相談を聞いてもらえましたので、非常にいい経験でした」

      福井さんは、今後入社してくる新しい仲間と共に働くことを楽しみにしています。

    • 福井さん 「社外の学会発表はもちろんですが『ファーマシーフォーラム』という社内の学術大会があり、さまざまな薬局やブロックの研究が発表されるのですが、内容もおもしろいものが多いです。こういった場でお互い切磋琢磨し、みんなでスキルアップしていきたいですね」

      総合メディカルには、チームワークや学びを支える数々の研修制度があります。福井さんは、今後も充実した仕事や研究を通し、切磋琢磨できる環境の中で前進を続けていきます。